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朝食はテレビを消して話しながらとる。 「朝の食卓」の話題は近所の中島公園、健康、そして札幌シニアネット(SSN)、カラオケ、歩こう会など。
ああ、くたびれた。2月14日は波乱万丈。「短編ドラマ」のような一日だった。なんでこんなことになってしまったのだろう。中島公園近くの病院での話である。

「今すぐ入院ですか。明日の夜ラジオに出るんです。明後日ではダメですか?」
「直ぐ入院して下さい。ラジオは出てもいいですよ」
ラジオとは地元の番組「山鼻、あしたもいい天気!」ラジオカロスFM78.1MHz。

即入院の緊急性と「ラジオは出てもいいですよ」というおおらかさ。この落差は一体なんだろう。私にはピンとこなかった。ともかく、スタジオには行けることになったのでホッとした。 この時点では、明日が私にとって「いちばん長い日」になるとは夢にも思わなかった。

運命の2月14日の朝はバス・トイレ付きの個室で始まった。まるでホテルのシングルルームのようだ。広さも調度品も充分である。突然の入院について関係者に知らせるメールの下書きを書いていると、ドアをノックする音が聞こえた。

「どうぞ」
「おはようございます。担当のM(看護師)です。酸素吸入の可能性があるので個室に入ってもらいました。何か心配なことはありませんか?」
「吸入が必要でなくなったら、この部屋追い出されるのですか?」 
一番気になることを聞いた。
「どうぞ退院まで使って下さい。部屋割りは私の責任でやっています」
頼もしい看護師さんだ。

太鼓判を押されて一挙に夢が膨らんだ。
「よ~し、ここを書斎にしてバンバン書いたるぞ!」
病気で入院していることなどスッカリ忘れ、気分も上々だった。
さっそく、D子に電話して持ってきて欲しい物をアレコレお願いした。ブツブツ言っていたが、何とか説得する。 

9時から11時までの2時間は点滴中だ。 QPが来て荷物を置くと「寂しくなければ帰るからね」と言うなりさっさと出て行ってしまった。まもなくデパートの開店である。なるほどと思った。点滴が終わると、さっそく荷物のセッティングにかかった。身体はきつかったが、こうしていると夢がドンドン膨らんできて楽しい。


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