朝食はテレビを消して話しながらとる。 「朝の食卓」の話題は近所の中島公園、健康、そして札幌シニアネット(SSN)、カラオケ、歩こう会など。
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落語は楽しいと思っていたが怖い落語もある。笑わなくては叱られると思い怖くなるのだ。そんな経験をしたことがる。ところで、二人の会話は楽しいけれど、ときには噛み合わせが悪く。気分が悪くなることもある。それでも謝ればほぼ一瞬で解決する。謝罪は心の特効薬、使いすぎても副作用のない無料の薬だ。考え甘いかな?

QPは医学が大好きだ。先生はテレビ、最近は学ぶ機会が増えている。
「レントゲン写真を見た医者が、心臓が右にあるって言うんだから困ったもんだね」
「心臓が右? 困ったどころか深刻な問題ですよ」
「心臓は左に決まっているでしょ」
「内臓逆位の人は心臓も右でしょう」
「そんな人いる訳ないじゃない」

「5000人一人くらいは居るそうですよ」
「嘘に決まっているでしょ。みんな笑っていたよ」
「笑い事ではありません。ほとんどの医師は診療経験がないのです」
「医者が皆で失敗の話をしてたんだよ」
「失敗? 大変な話ですよ。診療や手術などが困難です。心臓が右にある人を診療した経験のある医師は極めて少ないのです」

「テレビ番組の失敗談ででみんなが大笑いしていたんだよ」
「少しも可笑しくありませんが、どこが失敗なのですか」
「レントゲン写真を裏側から見ていたんだって。可笑しいよね」
「直ぐに気がついて表から見るでしょう」
「気付かないから右にあると言ったんだよ」
「直ちに上に報告すべきでしょ。笑っている場合じゃないですよ」

「裏から見ただけなんだよ」
「医師が右と診断したのなら、間違いに気付くまでは医療上の重大事案でしょう」
「素直じゃないねぇ」
「なにがですか?」
「皆が冗談言って笑ってんだから笑えばいいんだよ」
「ごめんなさい。そうですね。えへへへ

控えめに笑ってはみたものの腹の虫が治まらない。笑うのは好きだが自由に笑いたい。人から笑いを強制されるのは、少しでも嫌なのだ。以前こんなことがあった。

素人の落語発表会に行った。小学生から高齢者までいろいろな人が出ては話した。皆一生懸命だから面白い。小さい子が失敗して自分のホッペを叩く仕草も可愛くて可笑しい。お爺さんが突然黙り込んだ。間を取っているのかなと思ったらセリフを忘れたらしい。これも面白く笑いを誘われた。とにかくよく笑い心から楽しんでいた。

最後にプロの落語家が話した。特別出演らしい。このとき初めて、笑う苦労を味わった。狭い会場の前列に座っていたから、落語家は面と向かって話している様な感じだった。彼は話しながら場内を見渡している。どうやら客席の反応を探っているらしい。席が近いものだから目と目がピッタリと合ってしまう。

笑わなければならない義務を感じた。表情豊かに熱演しながら私の方を見るのだ。顔はユデダコの様なのに黒く焼けている。目はギョロギョロと大きい。笑え笑えと催促されているような圧力を感じた。絶体絶命、何が何でもに笑わなければいけないと思った。このときは本当に辛かった。だけど笑った。

いつの間にか笑わないと叱られるような気分になっていた。笑いは健康にいいというが、笑わない自由だけは奪われたくない。しかし、ユデダコ落語家に簡単に奪われてしまった。彼は怒っていたのだと思う。私の作り笑いがバレていたのかも知れない。

笑わないと叱られる、と思って一生懸命に笑ったのが間違いの元と思う。もっと素直でよかったのだ。逆にギョロリと睨まれてしまったではないか。落語は本当に怖い。世渡りの教科書には「休暇は前期、パンは中列、整列は後列」と書いてあるが、落語も後列と付け加えたい。

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【2016/02/13 00:00】 | 愚かな私
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