朝食はテレビを消して話しながらとる。 「朝の食卓」の話題は近所の中島公園、健康、そして札幌シニアネット(SSN)、カラオケ、歩こう会など。
9月3日は「札幌シニアネット(SSN)秋の交流会」の日である。テーマは「わいわい炊事遠足」、天気も上々、楽しい一日だった。ところで、居住している共同住宅には約200人が住んでいる。居住者同士は知人でなくても挨拶をする習慣がある。

「おはようございます。ハイキングですか」
愛想のいい人は挨拶に一言加えてくれるから有難い。
「わいわい炊事遠足なんですよ」
「晴れて好かったですね。お孫さんと楽しんでください」
明らかに誤解しているが、ともかく長話は禁物だ。軽く受け流すことにした。
「有難うございます。行ってまいります」

考えてみれば、「子供がワイワイ」と「老人がわいわい」とで、どちらがピンと来るかと言えば、やはり子供だ。自分の思い込みだけで受け答えしてはいけない。もう少し社交性を身に付けるべきだ。

炊事遠足に初めて参加して感じたことだが、札幌シニアネットの組織運営能力は素晴らしい。今回のイベントは新鮮な作物の収穫から始まり、炊事に必要なあらゆる物品を用意して130人余りに給食すると言う壮大なものだ。火を起こすことから始まり、火を消して完璧に後片付けをすることにより終了する。

書けば簡単だが設営から撤収まで火、熱湯、包丁等の危険物を扱いながら無事故で終わらせるのは容易ではない。しかも美味しくなければならないのだから極めて困難だ。数人なら出来ることでも百数十人となると難しい。人・物運搬、配置、天候対策等いろいろな課題に直面する。これらをボランティアの力で楽しげにこなしている姿を見て、SSN組織の実力を再認識した。

「豚汁」「あら汁」「鶏焼き」「ゆでジャガ」「焼とうきび」、それぞれの素材の味が活かされていて、とても美味しかった。中でも美味しかったのがジャガイモだ。これは私の好物。残念ながら「チャンチャン焼」は食い損ねた。ジャガイモに気を取られて忘れてしまったのだ。

このような野外行事には初めて参加するのでSSNで配信するメールは注意深く読んだ。そして二つのキーワードが頭に残った。「わいわい炊事遠足」「アルコール類持込み自由」である。本当はもっと大切なことがあるのだが、愚かな私は現地に行くまで気づかなかった。

今までのSSN交流会との違いは、新たに付け加えられた「わいわい」の4文字だが、森の中で食べて飲むとことは分かる。謎は「わいわい」にある。「わいわい食べる」では何となくしっくりしない。「わいわい騒ぐ」から連想できるのは、やはり「わいわい飲む」だろう。

熟慮の末、わいわい飲むことと判断した。しかし、私は酒に弱いのに好きだから困る。どちらかと言うと他人様が困るのだ。弱いくせに飲んで酔っ払い周りに迷惑をかけるタイプだ。そんなことではいけないと反省はしている。

必要に迫られて開発したのが私専用のスペシャル・ドリンクだ。作り方は簡単、50㏄のウイスキーを450㏄の水で薄め、更に冷やして携帯用魔法瓶に入れて完成する。肝心なのは魔法瓶に入れること。飲むのが遅いのでビールなら泡が消えて気が抜ける。水割りでも氷が融けてぬるくなってしまうのだ。これでは美味くない。

炊事遠足に行くのに、こんな枝葉末節、どうでもいいことに思いを巡らせていた。終ってから分かったことだが炊事遠足はSSN組織の団結力を強化する大切な行事。一人ひとりの持てる力を合わせて大きなイベントを成し遂げることに意義があるのだ。

家に閉じこもり、アレコレ考えた成果が自分専用のスペシャル・ドリンクとは我ながら情けない。歳を取っても相変わらず自己中心的だ。目玉が顔から飛び出してドローンのように空中に浮かんでくれれば、自分を客観的に見つめられるのだが。

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【2015/09/12 00:00】 | 札幌シニアネットssn
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