朝食はテレビを消して話しながらとる。 「朝の食卓」の話題は近所の中島公園、健康、そして札幌シニアネット(SSN)、カラオケ、歩こう会など。
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今日は珍しくQPと二人でお出かけだ。チェックが厳しいので緊張する。出かける寸前になって、そんなもの着て行くのかとイチャモンを付けられるかも知れない。一緒に出掛けるのは、あらゆる意味で面倒だ。出来れば行きたくない。どうせ自分の行きたい所には行けないのだ。いわゆる御供みたいなものである。

それでも1年に何回かは御供しなければならない。と言うよりも三食昼寝付の身としては断れないのだ。私はぐうたら人間だが、QPにとっても良い点が一つある。それは絶対服従ということだ。これなくして私の価値はない。少なくとも家の中では。

別に70年以上もぐうたら人生を歩んできたわけではない。むしろ人生の大部分を真面目に生きてきたと思う。本格的なぐうたらになったのは、この3年くらいのことである。それでも家庭内の平和は守らなければならない。そこが難しいところだ。

解決策は待っていてもやって来ない。その為に猛勉強をした。目的は楽ちん生活の構築。ぐうたらしていてもQPに文句を言われない方法とか、実用的なものだけに絞って勉強した。もちろん「二人暮し学」なんか小学校でも大学でも教えてくれない。年寄の自学自習だ。科目としては歴史、社会学、心理学などを選んだ。

先ず歴史だが、二人の歴史は平穏無事で、痛切に反省することも、お詫びすることもない。定期便のように定時に出発し、定時に帰る生活だから波乱の起きようがない。私が外で働き、QPが家庭を守ると言う分業が成り立っていたのである。しかし、退職後15年間の歴史は全く違う。QPは40年かけて私の城に根を、深く広く張ってしまったのだ。だから不満をぶちまけて騒いだとしてもビクともしない。

次に社会学だが、これについてはかなりの勉強をした。組織の運営で学んだ話し合い、説得し、それでも一致を見ない時は妥協点を探る、という手法は二人暮らしの中では全く機能しないことが分かった。QPは「アンタが悪い」の一点張りだから敵わない。QP流喧嘩は勝つことだけが目的だから私が負けない限り終わらない。

ヒトもイヌと同じように集団の動物である。ならば主従関係を明確にしなければならない。便宜的にQPに主の役割を負わし、私が従にまわることにした。試してみると成功した。QPは具体的なものは何も求めていない。ただ逆らわなければいいだけだ。これが分かったのも勉強の成果である。上手く行った。

心理学は大好きだ。これを利用してQPの心を自由に操り、かなりの成果を挙げた。私は子供の頃から楽をするのが最大の夢だった。今は憧れの楽ちん生活を送っている。基本は面従腹背で機会あるごとに歯の浮くようなお世辞を振りまいた。愛の言葉の様なもので、二人暮しならちっとも恥ずかしくない。上手く行き過ぎて怖い。

毎日を心穏やかに過ごすため挨拶を励行。口先一つで済むことだからマメに実行した。「おはようございます」「いただきます」「ごちそうさま」「ありがとうございます」「おやすみなさい」が潤滑油の役目を果たしてくれた。これも上手く行った。

「そんなことは自慢にならんぞ」
先輩は気に入らないようだ。私も言い過ぎたかも知れない。何となく悪い予感。

「どこが上手く行ったんだ。尻に敷かれただけじゃないか!」
「そうでしょうか」
「それで……、尻に敷かれた気分はどうなんだ」
「温かいです」

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【2015/08/15 00:00】 | 夫婦喧嘩
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