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朝食はテレビを消して話しながらとる。 「朝の食卓」の話題は近所の中島公園、健康、そして札幌シニアネット(SSN)、カラオケ、歩こう会など。
早いもので、同世代の3人でカラオケに行くようになって1年たった。共通点と言えば、カラオケ初心者ということだけだ。1ヶ月に1回、キチンと行っていたが、12月は3人の都合がつかず中止になってしまった。

私達のカラオケは3人で休みなしの3時間だから相当なものだ。身体に染み付かないはずはない。私の身体の中に月に1回、歌いまくるリズムが出来上がってしまった。

「他の人と行けばいいじゃないか。 オレが行ってやろうか」
「実は、事情があって、他人様に私の歌を聴かせるわけには行かないのです」
「なん~だ、オンチか。オレはいいよ。お前の歌なんか聞いてないから」

これには深い訳があるのだが、長くなるので別の機会に譲ろう。ダメで元々と思いながら、D子に声をかけてみると、あっさりとOKした。 もちろん、D子は私の「深い訳」を知っている。全て承知の上のOKだ。何の懸念もない。

「この日がいいね」と言うので、予定表を兼ねているカレンダーの12月7日の欄に「フタカラ」と書き込んだ。 お互いにカレンダーを見ながら、それぞれの予定をたてる習慣になっている。

さて、明日はいよいよ始めての「フタカラ」だなと思って、カレンダーを見ると、「フタカラ」の字に重ねて、二本の線が引いてあることに気が付いた。

「何ですか。この二本線は?」
「さっき、Yさんから電話があって食事に誘われたので、消したの」
「約束破るなら、ひと言いって下さい」
「あら! アンタだって、黙って書くじゃない」
「予定を書き入れるのはいいけれど、消すときはひと言断るのが普通でしょう」
「書くのも、消すのも同じじゃない!」

一度「同じ」と言ったら、いくら説明しても「違う」とは決して言わない。最高裁判所の判決のようなもので、決してひっくり返ることは無い。不本意ながら、黙ってしまった。

「アンタこの人、知ってる。落語家なのよ」
「… … …」
「手が震える病気になったんだって、鳩に豆やろうとして、手のひらに豆のっけたら、手が震えて豆が左右に動くもんだから、鳩が困ってしまったんだって、アハハハハ~」
「… … …」
「面白いね。アハハハハ~」

私が傷ついているのに気が付かない。なんて鈍い人だろう。仕返ししてやろうと思った。私はその落語家の真似をして、手のひらに豆を置いた形で、D子の前に突き出して、手が震える真似をしてやった。

左右に激しく振ってみた。 どうやら反応次第では、ただではすまないと理解したようだ。D子は困った鳩の真似をして、一生懸命首を左右に振った。 
「アハハハハ~」
「ワハハハハ~」

こうして、一触即発の状態は直前に回避された。 
さて、「ノーベル平和賞」はどっちだ!

「どっちもどっちじゃないか」
「そんなことありません。一人で耐えて来た私が受けるべきでしょう。」
「どっちにしてもオレは悪者。その手はくわないよ」
「手は食わないで、豆だけ食べて下さい」
071222