私が今は幸せと思うのは退職直後の自分自身と比べての話。在職中と比べても意味がない置かれている立場が全く違うのだから。まして他人様と比較など不可能だ。頭も心も別々なんだからどうにもならない。ヒトとネコを比べるようなものだ。
「時々昔のことを思い出して幸せをかみしめています」
「そりゃ好かったね。あたしゃ、ストレスでいっぱいだよ」
「困りましたね。どうしたんですか?」
「アンタがストレス。何にもしないでメシだけ食ってさ。あ~あっ、ストレス溜まるな~」
「そうなんですか。私ガンバリます。何でも言い付けてください」
「いいよ。メンドクサイから」
今日のガス抜きも簡単に終了。”幸せだな~、僕は君と居るときが一番幸せだよ”
再び昔に戻るが、大勢の中で一人浮いている状態は楽じゃない。相談できる仲間が居る人にとっては何でもないことでも、浮いている私にとっては重大問題。悩みの種などそこらじゅうに転がっているのだ。
こんな苦労までして「やさしい英会話」にしがみつくのには訳がある。 今まで参加したサークルは幾つもあるが、すべて三日以内に止めている。今度ばかりは1年は続けようと固く誓ったのだ。言いたくないがQPに誓わされたのである。
誓ったからと言って三日坊主のときと状況が変わった訳ではない。相変わらず孤独で浮いている。苦労があっても辞められなくなっただけである。シンドイなあ。
「半年もたったから友達もできたでしょう」とQP。
「いいえ、まだです」
「アンタ暗いからねぇ」
「私じゃなくて周りが真っ暗です」
「そうやって何でも周りのせいにするからダメなんだよ」
話し相手が居ないから寂しいのは仕方ないが、情報がまったく入らないのは恐ろしい。闇夜を一人で歩いているようなものだ。何に躓くか分からないので何時もビクビクしている。
音楽祭には私だけが暗闇の中を手探りで参加する。同じ舞台で、未知の人たちと声を合わせて歌うのだから怖い。失敗して袋叩きに遭うに決まっている。他人は怖い。
仮病を使って休むという手もある。しかし、そんなこと私には出来ない。仮病を使ったら、いつかそれがバレル日が来るだろう。それが怖いのだ。それに本当に弱い人は、弱いことを隠して置きたいものだ。仮病などもっての外である。
恐れていたクリスマス音楽祭の日がやってきた。意外なことに、ほとんどの方々が、歌うときも観るときも、楽しそうに生き生きしている。しかし、考えてみれば当然だ。仕事じゃないから嫌な人は来ていない。例外は私一人だろうか?
ところで、ステージに上がってみると恥ずかしい気持ちもどこかに吹っ飛んでしまった。こっちの方がよっぽど不思議だ。あれほど恥ずかしがっていたのに何故?
気分なんていい加減なものだ。パソコンの部品みたいに交換可能だったのだ。
クリスマス音楽祭には、4年で4回参加した。「英会話」といっても年末の音楽祭に備えて半分くらいは歌の練習だ。ただ歌うだけで特別な指導があるわけでない。だから4年間も続けられたのだと思う。
隣でAさんが、きれいな声で歌っているのが聞こえる。聞き耳を立てながら、小さな声で合わせるように歌ってみるとなかなか気分がいい。こんなことを4年間も続けてきた。徐々に皆が仲間のような気がしてきてビクビクしなくなった。
ある日、Aさんがカラオケに誘ってくれた。Aさん達は私の「カラオケ禁止事件」を知っている。不本意とは思うがが、4年も一緒に同じ歌を歌ってきた仲だ。長い付き合いなので、下手もオンチも承知のはずだ。その上でのお誘いなので喜んで応じた。
「Aさんって、親切な人だね」とQP。
「そうでもないですよ。ご自分の都合と思います」
「素直じゃないね~。そんなこと言ってるから友達できないんだよ」
「カラオケの練習したいけど、一人じゃ行きたくないんだって」
「アンタらと一緒じゃあ練習どころか下手になるだけでしょ」
「上から目線の方ですから私たちの影響など受け付けません」
「そんな人と一緒で楽しいの?」
「楽しいですよ。ウチに居るときと一緒です。貴女だって上から目線でしょ」
「時々昔のことを思い出して幸せをかみしめています」
「そりゃ好かったね。あたしゃ、ストレスでいっぱいだよ」
「困りましたね。どうしたんですか?」
「アンタがストレス。何にもしないでメシだけ食ってさ。あ~あっ、ストレス溜まるな~」
「そうなんですか。私ガンバリます。何でも言い付けてください」
「いいよ。メンドクサイから」
今日のガス抜きも簡単に終了。”幸せだな~、僕は君と居るときが一番幸せだよ”
再び昔に戻るが、大勢の中で一人浮いている状態は楽じゃない。相談できる仲間が居る人にとっては何でもないことでも、浮いている私にとっては重大問題。悩みの種などそこらじゅうに転がっているのだ。
こんな苦労までして「やさしい英会話」にしがみつくのには訳がある。 今まで参加したサークルは幾つもあるが、すべて三日以内に止めている。今度ばかりは1年は続けようと固く誓ったのだ。言いたくないがQPに誓わされたのである。
誓ったからと言って三日坊主のときと状況が変わった訳ではない。相変わらず孤独で浮いている。苦労があっても辞められなくなっただけである。シンドイなあ。
「半年もたったから友達もできたでしょう」とQP。
「いいえ、まだです」
「アンタ暗いからねぇ」
「私じゃなくて周りが真っ暗です」
「そうやって何でも周りのせいにするからダメなんだよ」
話し相手が居ないから寂しいのは仕方ないが、情報がまったく入らないのは恐ろしい。闇夜を一人で歩いているようなものだ。何に躓くか分からないので何時もビクビクしている。
音楽祭には私だけが暗闇の中を手探りで参加する。同じ舞台で、未知の人たちと声を合わせて歌うのだから怖い。失敗して袋叩きに遭うに決まっている。他人は怖い。
仮病を使って休むという手もある。しかし、そんなこと私には出来ない。仮病を使ったら、いつかそれがバレル日が来るだろう。それが怖いのだ。それに本当に弱い人は、弱いことを隠して置きたいものだ。仮病などもっての外である。
恐れていたクリスマス音楽祭の日がやってきた。意外なことに、ほとんどの方々が、歌うときも観るときも、楽しそうに生き生きしている。しかし、考えてみれば当然だ。仕事じゃないから嫌な人は来ていない。例外は私一人だろうか?
ところで、ステージに上がってみると恥ずかしい気持ちもどこかに吹っ飛んでしまった。こっちの方がよっぽど不思議だ。あれほど恥ずかしがっていたのに何故?
気分なんていい加減なものだ。パソコンの部品みたいに交換可能だったのだ。
クリスマス音楽祭には、4年で4回参加した。「英会話」といっても年末の音楽祭に備えて半分くらいは歌の練習だ。ただ歌うだけで特別な指導があるわけでない。だから4年間も続けられたのだと思う。
隣でAさんが、きれいな声で歌っているのが聞こえる。聞き耳を立てながら、小さな声で合わせるように歌ってみるとなかなか気分がいい。こんなことを4年間も続けてきた。徐々に皆が仲間のような気がしてきてビクビクしなくなった。
ある日、Aさんがカラオケに誘ってくれた。Aさん達は私の「カラオケ禁止事件」を知っている。不本意とは思うがが、4年も一緒に同じ歌を歌ってきた仲だ。長い付き合いなので、下手もオンチも承知のはずだ。その上でのお誘いなので喜んで応じた。
「Aさんって、親切な人だね」とQP。
「そうでもないですよ。ご自分の都合と思います」
「素直じゃないね~。そんなこと言ってるから友達できないんだよ」
「カラオケの練習したいけど、一人じゃ行きたくないんだって」
「アンタらと一緒じゃあ練習どころか下手になるだけでしょ」
「上から目線の方ですから私たちの影響など受け付けません」
「そんな人と一緒で楽しいの?」
「楽しいですよ。ウチに居るときと一緒です。貴女だって上から目線でしょ」
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結局は楽しい舞台だったのですね
カスミ草 蝶ネクタイが嫌、舞台に上がるのが恥ずかしいと言いつつ、
4年間も歌ったんですか。
4年も舞台に立つと、初めの頃の抵抗が信じられないくらい堂々と、
楽しく歌えたのではないでしょうか。
笑っちゃ悪いと思いつつ、最終行の会話
「楽しいですよ。ウチに居るときと一緒です。貴女だって上から目線でしょ」
には、吹き出しちゃいました。
(QPさん、ごめんなさい)
それなりに楽しんでいました
pp カスミ草さん、こんばんは。
堂々とはしていませんが、それなりに楽しんでいました。
今ではそれも過去のこと、かれこれ8年もたちました。
今はカルチャーショックもなくなりドップリと高齢社会に馴染んでいます。
「笑っちゃいました」か。有り難うございます。
正直に言うと笑って欲しくて書いています。
のん子 理由、経過は何であれ、同じ会に長期間居られる方は尊敬に値します。
どの集団でも、いろいろあるもので、時には反対主張もし、妥協も必要です。
寛容心も忍耐力も求められます。
うちの老人会もいろいろあるのですが、私も立派な一員?になっています。
(人からは何と言われてるか知りませんが^^)
我ながら長持ちしたものです
pp 「やさしい英会話」時代を含めると12年目のお付き合いになります。
我ながら長持ちしたものです。一部のメンバーで辞めた後も会おう
と言うことになったのですが、10人の内2名が何となく来なくなり、
1名が亡くなって7名になり5年くらいになります。
もう誰か倒れるまで減る気配はないですよ。
人の運命は分からないもので、亡くなった方は一番元気な男性でした。
カスミ草 蝶ネクタイが嫌、舞台に上がるのが恥ずかしいと言いつつ、
4年間も歌ったんですか。
4年も舞台に立つと、初めの頃の抵抗が信じられないくらい堂々と、
楽しく歌えたのではないでしょうか。
笑っちゃ悪いと思いつつ、最終行の会話
「楽しいですよ。ウチに居るときと一緒です。貴女だって上から目線でしょ」
には、吹き出しちゃいました。
(QPさん、ごめんなさい)
それなりに楽しんでいました
pp カスミ草さん、こんばんは。
堂々とはしていませんが、それなりに楽しんでいました。
今ではそれも過去のこと、かれこれ8年もたちました。
今はカルチャーショックもなくなりドップリと高齢社会に馴染んでいます。
「笑っちゃいました」か。有り難うございます。
正直に言うと笑って欲しくて書いています。
のん子 理由、経過は何であれ、同じ会に長期間居られる方は尊敬に値します。
どの集団でも、いろいろあるもので、時には反対主張もし、妥協も必要です。
寛容心も忍耐力も求められます。
うちの老人会もいろいろあるのですが、私も立派な一員?になっています。
(人からは何と言われてるか知りませんが^^)
我ながら長持ちしたものです
pp 「やさしい英会話」時代を含めると12年目のお付き合いになります。
我ながら長持ちしたものです。一部のメンバーで辞めた後も会おう
と言うことになったのですが、10人の内2名が何となく来なくなり、
1名が亡くなって7名になり5年くらいになります。
もう誰か倒れるまで減る気配はないですよ。
人の運命は分からないもので、亡くなった方は一番元気な男性でした。