朝食はテレビを消して話しながらとる。 「朝の食卓」の話題は近所の中島公園、健康、そして札幌シニアネット(SSN)、カラオケ、歩こう会など。
商店街を歩いているとき、自転車に当て逃げされた。 
痛みを堪えて、ようやく起き上がると自転車ははるか彼方だ。 
しばらくして我に返るとじわじわと悔しさがこみ上げた来た。
「後の祭り」にしては、とても寂しい。 15年前の出来事である。

「アンタ、のろまだからね。なんで避けないのよ!」
「後ろから来たんですよ」
「私だったら空気で分かるよ」
「悔しいから道交法を勉強しました。
自転車は軽車両で車道を走れと書いてありましたよ」

「悔しいと勉強するの?」
「そうです。武士は刀、現代人は知識で人を斬るのです」
「お~ こわっ、車道じゃ危ないときもあるじゃない」
「例外的に歩道通行が認められているけど、歩行者優先ですからね」
「そ~ぉ、勉強したらそんなこと分かったんだ。エライね」

こんなことを知って喜んでいるわけではない。私にとって不都合な真実だ!
自転車はほとんど歩道で乗っているのに、
歩道では自転車の優先権が全くないことを知ってしまった。
 
しかも「歩道での自転車危険走行が常態化」しているのが現実だ。 
歩いているときはヒヤヒヤものだし、自転車のときは歩行者を避けたり、
止まったりで、スムースな走行など夢の夢だ。
歩行者優先の決まりなど知らなければ好かった。知ればいろいろ支障をきたす。

そんな風なわだかまりを持っていた時にこの記事を読んだ。 
およそ2年半前のことである。
「前方の歩道を年配女性三人が並んで歩いていました。 
後ろから来た自転車のお母さんがチリンと軽くベルを鳴らした瞬間です。 
女性の一人が振り向き『偉そうにならすんじゃない! 
車道を走んなさいよ』とすごいけんまく。 
車道は交通量が多く自転車では危険でした。 
少しだけ寄ってもらいたかったようです。
(北海道新聞2009年5月18日夕刊はいはい道新より抜粋)」


年配女性のけんまくには恐れ入るが、筋は通っている。
しかし、この記事は彼女の非常識ばかりが取りざたされていて、
肝心な道交法の規定については、完全に無視している。

「危ないから、ベルをならしたんじゃない!」
「危ないと思ったら自転車が止まる。これが道交法の決りです」
「横一列に並んで歩いたら迷惑でしょう」
「それはマナーの問題。ルールが優先します。道交法では……」
「ドーコーホー、ドーコーホーって煩いわね! 
ちょっと勉強したくらいでなにさ!!」
 
法よりマナーを優先する姿勢に違和感を感じ、一言書きたくなった。 
(全文を読む=次のURLをクリック! → 歩道の自転車走は

111031northgate.jpg
大正時代に植えられた中島公園北側のイチョウ並木。2011.10.31撮影

最近になってようやく、警察庁からの指示で自転車の車道走行と歩道通行の例外を徹底する動きが出てきた。 ようやく法令と実態とが合致するようになるのかと一安心した。

ところが、11月2日の北海道新聞を見てビックリした。 この動きにブレーキをかけるような記事が載っていたのだ。 試しに見出しだけを拾ってみた。
「雪の車道」「自転車走る」「『原則徹底』利用者や道警 悩み積もる」「冬は(車道が)狭~く」「柔軟性を」。

「雪が積って車が渋滞しているのに自転車が車道を走ったら危険でしょう」
「そうですね」
「道内での自転車と歩行者の事故は減っているそうだよ」
「それは好かったですね」
「冬場は車道通行を徹底させると事故が増えるんじゃない」
「そういう面もありますね」
「気象条件や道路状況が違うのに全国一律は無理でしょ」
「そうですね」
「じゃあ、何をビックリしているのよ」

車道の問題ばかり書いてあって、一番大切な部分が抜けている。
「歩道での自転車危険走行が常態化」していることが問題なのだ。
冬場であっても、天候や除雪状態は地域によって違う。

同じ地域でも場所によっても違うし、歩道の除雪などは千差万別だ。
冬でも自転車は歩道を走っているので、歩行者対自転車の問題は存在する。
それなのに、すっぽり抜けているのは何故だろうか?

「自転車対歩行者の問題を考えるときは、歩道と車道の問題をセットで捉える必要があるのです」
「アンタが自転車のときは、歩行者の邪魔になりそうなら、いつも止まるのかい」
「そりゃそうですよ。ルールですからね」

「急に雨が降ってきたらどうするの? 止まったらズブ濡れだよ」
「そりゃ、まあ。風邪引いたら困るからね」
「遅刻しそうになっても、いちいち止まるのかい」
「皆を待たせたら悪いですよ」

「ルールはマナーより優先なんでしょ」
「場所柄をわきまえないとね」
「なにそれ?」
「時と場合です」
「いい加減なんだね」
いい加減ですよ。
 い~い湯だな♪ ババンババンバンバン♪

11月7日追記
自転車が歩道を走ってはいけないのは世界共通のルールで、日本でもいけないことになっていた。
「自転車の歩道通行が『例外処置』として認められたのは1970年。急増する交通事故対策として一時的な措置だったはずだが、いつしか歩道走行が一般化してしまった(北海道新聞11月6日社説)」

同時に、歩道の段差が無くなって行った。 一応バリアフリーと言うことで、車椅子の方や高齢者には朗報のはずだったが、これによって自転車が猛スピードで歩道を走れるようになった。 

その結果、彼らはスピード自転車におびえ、ビクビクしながら歩道を利用することになった。 もともと交通事故対策の一時的措置だったのだから、出来るだけ早く自転車専用道路を整備し、例外規定を改定し元に戻すべきだった。

それが出来なかったのは何故だろう? 私はこう考える……。
一応、私なりの見解はあるが、法の問題、経済の問題、社会の問題、いろいろ複雑に絡み合ってのことなので、ここには書けない。 

一時的な「例外処置」が40年以上も定着してしまう問題。 不思議だ。それで殆どの人が納得してしまう不思議。 そうでなければ「チン」と鳴らして、歩行者にどいてもらおうという考えは出て来ないだろう。

誤解を恐れずに言うと「自転車は車道、歩道走行は例外的な処置」ということを知らなかったのだろう。 知る機会もなかったのだ。 法律で例外規定を設けたら、法を執行する立場にある行政が周知しなければならないと思うが、いかがだろうか?

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【2011/11/05 00:00】 | 私が思うこと
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nonko-mn
自転車は本当怖いですね。
こっちが起き上った時にはもう遥か向こうの方へ行ってしまってるし・・・。
私も数年前に横並びに来た高校生にペダルで思い切りグリッと…やられその痛いこと・・・。思わず怒鳴りつけたけど震えている子を見て仏心が出てそのまま許してしまったの。
後で娘に叱られちゃった、悪いものは悪いのだから学校名。電話番後、名前は聞くものだと・・・
後から痛みが来て一か月半も辛かった。
この話も後ろから来た自転車です。見えない処から来るのは怖いですよね。
自転車ならまだまだあるわ。

nonko-mnさんへ
nakapa
私もそうですが、自転車が起因する事故は、被害者が、殆ど黙っています。
実際の事故は凄く多いと思いますよ。
あれだけ、乱暴に走っていれば、たまには失敗してぶつかるのは当たり前です。
困ったことですが、ようやく警察も動き出すようです。
段差がなくてスピードを出せることが問題ですが、
段差があると車椅子の人などが困るし、高齢者もドッコイショです。
やはり、自転車道が必要ですね。


フラダン
誰でも1・2度自転車の怖い経験があるのですね、
勿論私もあります道路状況で難しいかも知れ
ませんが、歩道の他に自転車道もあると良いのですが、、
ルールだからって車道を走って自転車も
何だか引っかけそうで、運転してる側から見ると
凄く怖いです、歩道も車道も、その時々の個人の
モラルの問題かなぁ~?

フラダンさん
nakapa
車を運転する側からみると、
フラフラと無秩序で走る自転車は怖いですね。
歩道を走ってもらったほうが安心です。
歩道を走るときは、自転車は強者なのですから、
弱者をいたわって欲しいです。
ノンビリした気持ちで、ゆっくりと走ったらいいと思います。
それでも歩くよりは早いし、
座りながら走れるのですから快適じゃないですか。
いつの間にか、自転車へ語りかけてしまいました。


のん子
私も何度か危ない目に遭ったことがあります。
それからは真っすぐ歩くようにしてます(笑)
方向を変える時は必ず後を確かめてからにしてます。
ベルを鳴らすのは違反だそうですが、私は鳴らして貰っても一向に構わないのですが?
その時に頭を下げるか「すみません」と言って頂ければ良いです。


ちゃちゃ
千葉にいたころ、自転車は車道を走っていましたが、東京に来たら、
「そこの自転車、歩道に上がるように…」と注意されました。
後ろからベルを聞くと、じっとしています。
なまじ動いたら危ないからです。
私は還暦を機に自転車乗りを止めました。
孫は、「おばあちゃんは自転車に乗れない」と思っています。

自転車道あると良いね
コマクサ
ほとんどの人が歩道歩いて自転車で怖い思いをしていると思う。
自転車は車道通行と知っていましたが、怖くて歩道通行しています。
チンと鳴らして「すみません」と声かけますが、良いのは
自転車道あると事故も少なく安心しますね。
しかし今の財政では無理でしょう!

のん子さん
nakapa
ルールがどうであっても、人を思いやる気持ちがあればいいと思います。
マナーが良ければルールを持ち出す必要もないでしょう。
しかし、暴走自転車は困ります。人を障害物のように避けて行きます。
たまには失敗することもあると思います。そう思うと怖いです。
歩道は安心して歩きたいです。 どうしたらいいでしょうね。
思い余って、道交法を守れとか言ってしまいました。
困った時の法頼みです。


ちゃちゃさんへ
nakapa
確かに警察は自転車は歩道を走れと指導していましたね。
今になって車道を走れと言われても納得行かないところもあると思います。
痛い目に遭いたくないから、歩道は端っこを真っ直ぐ歩いていますが、
猛スピードで、直ぐ横を走られると怖いです。
困ったことですが、こうなってしまったら、道交法が頼りです。

コマクサさんへ
nakapa
やはり自転車道を整備するのが一番です。
今になってしまえば、お金がないかもしれません。
しかし、歩道の段差を無くして、自転車を歩道に上げたのは、
40年も前から始めています。バブル景気の時代もありました。
やろうと思えば出来たでしょう。
バブルの時は要らないものいっぱい造って、
その後、維持できないで壊しています。
もったいないことしましたね。

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