朝食はテレビを消して話しながらとる。 「朝の食卓」の話題は近所の中島公園、健康、そして札幌シニアネット(SSN)、カラオケ、歩こう会など。
知らない人に話しかけることはないが、話しかけられれば喜んで応じる方だ。たまには若い人に話しかけられることもある。大抵は宗教の勧誘かセールスだ。この話だけは絶対に乗れない。宗教には入らないし物は買わないのだから、話し込めば別れが気まずくなるばかりだ。たとえ通りすがりの人でも別れは爽やかでありたい。

「オジサン此処で誰か待っているの?」
「連れが買い物をしているんです」
「奥さん待ってるの。優しいんだね。私も友達待っているんだよ」
宗教の勧誘かなと思い少し警戒する。若い女性は話し続ける。

「友だちね。78キロもあるんだよ。見たらビックリするからね。私は48キロ、いくら食べても太らないのよ。50キロにはなりたいけどね。友達と会うの楽しみにしていたら待ち合わせの時間より5分も早く来ちゃったの。ただ待っているって退屈だよね」
単に5分間黙って待てない人らしい。そういうことなら願ったり叶ったりである。私だってデパートの入口でボケっと座って居るのは退屈だ。

親しげで話し上手、しかも話していて楽しい人。ひょっとしてお笑い芸人志望で、人を笑わせる練習をしているのかな? ともかく笑って話して楽しく過ごした。

「来た来た、ほら太っているでしょ。78キロだよ」
「綺麗な人ですね」
お世辞でなく本当にそう感じた。目ばパッチリして綺麗にお化粧をしているのだ。オペラ歌手出身の女優さんに似ている。78キロさんは挨拶抜きでいきなり喋り出した。

「時間ピッタリでしょう。早く着いたからタバコ吸って、それからウンコしてたの」
78キロさんも48キロさんを超える親しみ易さがあり、つい調子に乗ってしまった。
「臭い話が出たのでオナラの謎々をしてもいいですか」
「私の臭くないよ」
「豚と犬と猿がオナラをしました。どれが一番臭かったでしょうか?」
「豚、ブタ、ブタは臭い」
「残念でした。正解は猿です。『猿の惑星』な~んちゃって」
「サルノワクセイ、なにそれ?」
「映画ですがご存じない? これは失礼しました」

「さっき、オジサンがアンタのこと綺麗だと言ってたよ。私の方が綺麗なのにね」
と、48キロさんは言った。
「そんなことないでしょ。研ナオコみたいだと言われているんだよ」
話が混線してどちらが研ナオコに似ているのか分からないまま口を挟んだ。
「研ナオコさんも若い時は貴女の様に綺麗でしたよ」

結局、キレイ綺麗と連発することになってしまった。そのとき連れが買い物を終わってやって来た。
「来ましたので帰ります。どうも」
「奥さん、綺麗な人だね」
「いえいえ、まさか、そんなことないでしょ、どうも」

生活に疲れた婆さんをつかまえて、よく言うものだと一瞬思った。しかし、考えてみれば当然のお返しかも知れない。私は3回も綺麗と言ったのだ。初対面だからキチンと挨拶を返して、別れ際を爽やかにしてくれたのだろう。

オマケに待ち人に会った後も私の待ち人が現れるまで付き合ってくれた。48キロさんと78キロさん有難う。ひょっとして老人福祉ボランティア? それとも単なる話好き。

偶然出会った謎の二人組み。楽しかったぁ。太った人にも痩せた人にも幸せがたくさん訪れることを祈る。しかし、こんど街中ですれ違うことがあっても知らんぷりだろうなぁ。とか勝手に想像して寂しがる私。愚かなり我が心。

FC2blog テーマ:エッセイ - ジャンル:小説・文学

【2016/04/16 00:00】 | 小さな幸せ
トラックバック(0) |

なんでだろう
路傍の石
「猿の惑星」が臭い??
♪何でだろ~、なんでだろ~♪
ウ~ン、ウ~ム、と考えましたよ~~。

やっと分かった!!。
「さるのは臭え」ですね。
これで「当たり~」でしょうか。

48キロさんと78キロさん。
組み合わせの妙が面白いですね。


正解です
PP
そうです。そうです。正解です。
「猿のは臭え」です。よくぞ分かって下さいました。
賞品を差し上げたいので、住所、氏名、電話番号をお知らせください。
それから、次の商品のうち、どれが欲しいか、番号をお知らせください。
1.猿 2.豚 3.犬

コメントを閉じる▲
コンサートに行って来ました。 ご存知でしょうか、イリーナ・メジューエワさんのピアノです。 私は知らなかったのですが、行ってきました。お仲間と一緒ですから。

開演30分前が開場です。 早く入って隣に座ったAさんと話していました。これもコンサートの楽しみの一つです。

「私、後期高齢者になったのよ」
「そうですか」

”とても、そうは見えませんが”と、声が出そうになったのですが、慌てて押し留めました。 

これには、深い訳があります。 私は人様を褒めることを禁じられているのです。誰にかは言えません。いろいろ差し障りがありまして…。

実際、Aさんは顔の艶がいいし、声も話も若々しいので、コーキには見えません。 毎朝5時半に起きて1時間もウォーキングをするそうです。 そのせいかもしれません。

いよいよピアノリサイタルの開演。 しばらくすると私がコックリ、コックリを始めました。 ショパンの「ポロネーズ」「ノクターン」辺りまではいいのですが、「バラード第3番 変イ長調 作品47」くらいになるともうダメです。

その代わり後半の「展覧会の絵」ではバッチリ目を覚ましていましたよ。 Aさんはどうかなと思って、見るとコックリやってました。 若く見えても、やはりコーキですね。

Aさんはコックリのときは丸くなるのです。 ピアノ(弱)がフォルテ(強)に変わりジャーンとなるとピンとなります。 ピアノで丸くなりフォルテでピンを繰り返していました。

「展覧会の絵」は強弱の激しい曲と思いました。 プロムナードはおなじみですが、10枚の絵の部分が激しいです。 それでAさんが丸くなったりピンとなったりするのです。

メジューエワさんは終始、無言でピアノを弾いていましたが、アンコールのときに4語だけ発しました。

「ラフマニノフ」「夫の絵」「ラフマニノフ」「ライラック」これだけです。とてもきれいな声でした。

帰りがけに掲示板をみると「本日のアンコール、ラフマニノフ 音の絵、リラの花」と書いてありました。

FC2blog テーマ:心と身体 - ジャンル:心と身体

【2009/03/10 05:29】 | 小さな幸せ
トラックバック(0) |
「藻岩山から観る札幌市街の夜景は素晴らしい」
と、いっても写真で観ただけだ。実際はどうなのだろう。 

Aさんが夜景を撮りに行くというのでついて行くことにした。「夜景を撮るカメラがないのですが」といったら、「三脚さえあれば大丈夫」との話なので気楽に行ってみた。

屋上展望台に上り、さっそくデジカメを三脚にセットしたが、三脚が低いので手すりの上まで首(レンズ)が届かない。 同行のAさんを見るとちゃんと届いている。

なんとも、恥ずかしい気分だが、あたりが暗いのが救いだった。 いろいろ試してみて、なんとか手すりの隙間かからレンズを覗かせることが出来た。

こんなことでは、まともな夜景が撮れるわけがない。仕方がないので夜景の代わりに夜景を観る人を撮ることにした。
286moiwayama.jpg
3人で展望レストランに食事に行った。 目の前に札幌市街の夜景が広がっている。 ここからも一枚撮ってみた。 

後で見ると夜景にオーバーラップして私の顔が写っている。 お化けみたいで気持が悪いので棄てた。 

メニューを見るとハンバーグが1,280円で、ライスは別料金の280円で計1,560円。 迷っているとスープカレー(ご飯付き)1,180円が目に入った。

食べたことはないが、カレーの薄いのくらいに思っていた。 深い皿にスープ状のカレーと具が入っていた。 

味は気に入ったが、ジャガイモ、人参、ホタテ、肉などが大き過ぎて、どうやって食べたらよいか途方にくれた。 

どうしても口に入らないので店員さんに頼んでナイフを持ってきてもらった。

ご飯は皿に盛ってあった。 スープカレーの正しい食べ方はどうなのだろうか? ともかく、
ナイフを借りたので、口に入る大きさに切って美味しく食べられた。

夜景のほうはうまく行かなかったが、3人で楽しくおしゃべりが出来たので、とてもいい「夜景撮影会」となった。 

ロープウエイに乗って降りるとき、星をちりばめたような夜景が、高度が下がるに連れ、徐々にビルの形になって行く。 まるで夢の世界から現実に戻るような感じである。

FC2blog テーマ:北海道 - ジャンル:地域情報

【2009/03/10 05:23】 | 小さな幸せ
トラックバック(0) |
~街にブラブラ歩いて映画を見に行く~
子供の頃よく道玄坂(渋谷)までブラブラ歩いて映画をみに行った。当たり前のことと思っていたが、東京を離れてみるとこれが意外に難しい。

九州から北海道まで約20か所で生活したが、歩いて映画に行ける場所に住んだことはない。 ここに転居してやっと歩いて行けるようになった。しかも、60歳以上はシニア割引で千円だから有り難い。

ここが我家から一番近い薄野の映画館、徒歩20分
263eigakan.jpg

先日、「歩いても歩いても」をみた。ドラマとしても良かったが、大きなスクリーンに映る料理する台所の様子も意外に迫力がある。 あるいは、お墓のある山道、階段のある風景が美しい。もちろん、この映画の主題は美しい景色ではなく、立場の違う家族の微妙な関係。

たまたま木曜日だったのでレディスデイ(女性は千円)の割引目当ての女性で込み合っていた。満席の館内で男は私をむくめて二人しか居ないようだった。 もう一人の男をみていると、なんだか場違いのマヌケのように見えたから、私もそうみえたに違いない。 好き好んでこの日に行ったわけではない。知らなかったのだ。

女性と言ってもほとんど60歳以上のシニア割引対象者だから、他の日でもよさそうなものをと、少し不満に思った。 午前中映画を見ている人はほとんどシニア割引の人達だ。この世代の人は若いとき映画をよく観ているし、価格にも敏感だ。

年配者は若い人が余り入らない昼間の座席を埋めるので映画館側のメリットも大きいと思う。

FC2blog テーマ:小さな幸せ - ジャンル:心と身体

【2009/03/09 11:00】 | 小さな幸せ
トラックバック(0) |
~喫茶店より雰囲気の良い市役所食堂~
一般に官庁食堂は少し安いが、外食産業の価格競争が激しくなっている当節は昔のようなメリットは感じない。 しかし、札幌市役所の食堂は別である。一面ガラス張りの向こうは素晴しい庭園が見える。滝のある池の中には鯉が泳いでいるのが見える。
261siyakusho.jpg
景色だけではない、食堂は広々として誰でも受け入れる自由な雰囲気がある。 3時ごろ入ると食事をしている人も疎らで一見キャリヤウーマン風の女性が携帯とシステム手帳をひろげてセルフサービスの番茶を飲んでいる。

お歳を召した女性たちは只の番茶を飲みながら持参の弁当を食べて盛り上がっている。 こうゆう雰囲気だから遠慮はいらない。疲れたら自動販売機のポカリスエットを飲みながら一休みする。

費用は僅か120円ですむし時間を気にすることもない。ただ昼食時間帯は混雑するので避けている。市民の食堂は本当に有難い。

FC2blog テーマ:小さな幸せ - ジャンル:心と身体

【2009/03/09 10:56】 | 小さな幸せ
トラックバック(0) |
棄てる本を整理していたら「年収百万円の生活術」が出てきた。6年前に買った本だ。

236hyakuman.jpg

この本に書いてあることは特に勉強しなくても身についている。問題は財布を共にする家族の教育である。これはかなり難しい問題だ。 広告、チラシは言うに及ばずマスコミ、ミニコミあげての宣伝攻勢の中での指導に手を焼いている。

論理的な説明は「あんたは馬鹿だ」と言っているのと同じことになるので角が立つ。 仕方がないので「月が綺麗だ」「カモの赤ちゃんが可愛い」「紫陽花の花が咲いたよ」とか、金のかからない話題づくりに励んでいる。

こうゆうことを1年も続けると心から自然が好きになるから有難い。 この本の中身は大したことないが、何らかの役目を果たしたことは確かである。

FC2blog テーマ:人生のコツ, 生き方のコツ - ジャンル:心と身体

【2009/03/09 10:21】 | 小さな幸せ
トラックバック(0) |